
Claris 技術者試験をご存知でしょうか?
ざっくり言うと、FileMaker(正式名称:Claris FileMaker)の資格です。
↓Claris 技術者試験の公式サイト

ものは試しということで、とりあえず2026年7月にCFBD-1(試験のひとつ)を受験して合格しました。
過去にITパスポートやら簿記やらFPやら、いろいろと資格試験を受けてきた人生ですが、Claris 技術者試験はまたいろいろと独特でして…。
何かと話題のAIも活用(勉強で使ったプロンプトも公開)して、Claris 技術者試験を攻略してみます。
Claris 技術者試験は4種類
Claris 技術者試験には4種類あります。
- Claris FileMaker技術者試験 Basic Developer (CFBD-1)
- Claris FileMaker技術者試験 Advanced Developer (CFAD-2)
- Claris FileMaker技術者試験 Expert Developer (CFED-3)
- Claris FileMaker技術者試験 System Admin (CFSA-4)

数字が大きいほど難易度が高く、持っていると一般FileMaker開発者から「すごい!素敵!」という尊敬の眼差しを向けられます(多分)。
FileMakerガチ勢の方々は、大体4種類とも取得されているイメージです。
4種類取得すると、全試験合格者として試験公式サイトに名前が掲載されます。
CFBD-1の所感

CFBD-1は、Basicという名の通り、FileMakerの基礎が身についていることの証明です。
日常業務でのFileMaker使用経験が1〜2年ある方なら、下手するとノー勉でも取得できるんじゃないか、という難易度感。
自分の場合は、約1週間(毎日1〜2時間程度)の勉強時間で合格できました。
3Stepの勉強方法
一般的な試験とは異なり、出題される問題はかなり厳重に保護されていて過去問はありません。
公開されている試験範囲を元に、公式ガイドブック・ヘルプを駆使するのが学習の基本です。
個人的な学習3Stepは、「例題を解く」→「普段あまり使わない機能を公式ガイドブックやヘルプで見直す」→「AIに問題を作ってもらって解く」でした。

【Step1】例題を解く
試験公式サイトのテキストリンクからダウンロード可能な、公式の学習ガイド内に例題があります。

例題には結構なボリュームがあり、CFBD-1の場合はすべて解くのに1時間弱かかりました。
問題の雰囲気も掴めるので一通り解くことをオススメします。
【Step2】普段あまり使わない機能を公式ガイドブック・ヘルプで見直す
FileMakerの教科書である公式ガイドブックと公式のヘルプページがとても役に立ちます。
↓公式ガイドブックの入手先ページ

とくに、試験範囲内に含まれているけれど、普段実務ではあまり使わない機能の内容は一通りさらっておくと良いです。
その他、公式ヘルプ内の関数リファレンスでさまざまな関数の詳細ページを見る、というのもいろいろ学びがあっておもしろいと思います。
【Step3】AIに問題を作ってもらって解く【プロンプトあり】
勉強をしていると、例題以外でも問題を解きたくなると思います。
AIに「試験範囲」「公式ドキュメント」「学習ガイド」を読み込ませて、問題を作ってもらうのはかなり効果的でした。
プロンプト例
自分の場合は下記プロンプトを使用しました。
エージェント型のAI(ChatGPT CodexもしくはClaude Codeなど)を使用したので、ディレクトリでPDFを指定して読み取ってもらっています。
チャット型のAIなら、PDFを添付してファイル名で指示するのもありだと思います。
## 試験範囲
/******/******/******/CFBD-1-2024b/CFDE_StudyGuide_v1.3.pdf
## 例題
/******/******/******/CFBD-1-2024b/CFBD1G202411b.pdf
## ガイドブック
/******/******/******/FileMakerガイドブック2025/基礎編/Claris FileMaker ガイドブック.pdf
## ルール
- 絶対に「Basic Developer (CFBD-1)」列の試験範囲内の問題を作成してください
- 絶対に、問題のソースとして使用するのは、例題内に記載されたURL・ガイドブックPDF・公式のFileMakerヘルプのみとしてください
- 例題を参考に似た形式の問題を出してください
- 解答を間違えた場合、詳しく解説してください。その後、こちらが納得したかどうかを確認してから次の問題を出題してください
## やってほしいこと
Claris FileMaker技術者試験Basic Developer (CFBD-1)を受験予定です。
ルールを厳守しつつテスト問題を作成し、合格をサポートしてください。
複数解答の問題だと、解答の一部が間違っていても正解扱いにされてしまったことがあったため、自分の解答とAIからの返答をまるっとコピーし別のAIに渡してダブルチェックするのを推奨します。
## 役割
あなたはプロのFileMakerエンジニアです。
## ルール
/******/******/******/FileMakerガイドブック2025/基礎編/Claris FileMaker ガイドブック.pdf
上記のガイドブックPDFの内容を正としてください。
## やってほしいこと
他のAIに作成してもらったFileMakerのテスト問題に対して自分の解答を送信し、AIから返答をもらいました。
- 問題文
- 自分の解答
- AIからの返答
上記の情報から、ガイドブックを元に内容が正しいかどうかを判定(ファクトチェック)してください。
悩んだり間違えたりした問題は、公式のドキュメント・ヘルプを確認して理解を深めました。
自分の場合は数年の開発経験があったため、公式ドキュメントで基礎を1から学ぶよりも、「とにかく問題を解きまくり、抜けている部分を補強する」という勉強方法があっていたと思います。
取得すべき人の限られる資格ではある
資格コレクターでない限り、せっかく勉強時間をかけて資格を取得するなら目的が重要です。
- 収入を上げたい(キャリアアップ・昇給・昇進など)
- 権威性を高めたい
- FileMaker関連の開発会社に就職したい
さまざまな目的がある中、Claris FileMaker技術者試験はどの項目に効果的なのか、少し考えてみました。
求人で試験に言及している会社は半分
2025年のClarisカンファレンスのスポンサー企業を参考に、FileMakerエンジニアの求人要件を引用し一覧化してみました。
試験に関連する言及のあった箇所を緑色にしています。
なお、ここに引用した求人情報は2026年7月15日時点の情報です。
変更されている可能性が高いため、求人情報を参照されたい方は、各リンク先の最新情報をご参照ください。
| 株式会社イエス ウィ キャン | 資格 データベース開発経験者もしくはシステム開発に興味のある方 https://ywc.com/recruit/application/ |
株式会社寿商会 | 金沢本社 Windows や Mac の基本操作が可能で、iPad 向け業務システムやファイルメーカーでの開発に興味のある方。 新卒者の場合は一から教えます、中途採用者は最低限の開発経験者を望んでいます。 Google Cloud や AWS の環境構築、LAMP 環境開発、Webデザイン、システム営業、SE等の経験者なら年齢不問で大歓迎。勤務地は本社の金沢市問屋町。首都圏への出張あり。 東京営業所 ファイルメーカーの開発経験もしくはシステムエンジニア経験5年以上。勤務地は東京事務所。 名古屋営業所 ファイルメーカーの開発経験もしくはシステムエンジニア経験5年以上。勤務地は名古屋事務所。 https://kotovuki.co.jp/corporate/recruit |
| 株式会社ジェネコム | 応募資格 最終学歴が高卒以上、35歳までの方 ※若年層の長期キャリア形成のため (但し、インハウス、プロフェッショナルに限らず、Claris FileMaker によるシステム開発経験者は、この限りではありません) 【必須のスキル】 キーボードのブラインドタッチ 【歓迎するスキル・資格】 Claris FileMaker によるシステム構築の経験 Claris FileMaker 認定資格保有者 AWSよる環境構築経験 AWS各種資格保有者 デザイン、プログラミングの経験 仲間とのコミュニケーション力 https://www.genecom.co.jp/recruit/ |
| 株式会社サポータス | FileMakerシステム開発[東京] 必須要件 ・言語問わずシステム開発経験(6ヶ月以上) ・学歴不問 歓迎要件 ・FileMaker 開発経験者 https://recruit.supportas.co.jp/ |
| TXP Medical株式会社 | 【FileMaker開発】医療DXシステムの自社開発エンジニア<フルリモート可> 必須スキル ・秋葉原オフィス -週2程度の出社 -繁閑の時期によって前後します ・FileMakerを使った仕組みの構築/開発/運用の経験 歓迎スキル ・全国の取引先(病院)への出張に抵抗のない方 ・医療業界の経験 ・FileMaker資格認定保有者 https://herp.careers/v1/txpmedical/TtsE9IBTADEg |
| 株式会社ジュッポーワークス | 基本的な応募条件 20 ~ 45歳くらいまで、女性も新卒も歓迎。パソコンによる業務が主体となりますので、日常的なパソコン操作や入力が苦手で無いことが基本条件になります。但し経験が少なくても、やる気のある方やチャレンジ精神のある方歓迎します。 (歓迎する業務経験やデジタルスキル) ITソリューション営業・開発等の業務経験(特にFileMaker による業務経験者は歓迎します)。Web・映像・DTP等のメディア制作等の業務経験、FileMaker の基本操作、Photoshop・Illustrator等の基本操作、Excel・Word・PowerPoint等の基本操作、Web制作ツール等の基本操作、ムービー制作ツール等の基本操作など。 https://www.juppo.co.jp/juppo/job.html |
| 株式会社DBPowers | 資格・資質 ・業務上必要な「報・連・相」が適切なタイミングで実行可能 ・他外国語習得者優遇 ・各種認定試験保持者優遇 ・プログラミングやコンピュータへの一般的理解(必須ではありません) ・各種プログラミング経験優遇(但し、サンプルプログラム提出可能である場合に限る) https://www.dbpowers.co.jp/recruit/ |
| パットシステムソリューションズ有限会社 | Claris FileMaker プラットフォーム 導入・開発者 応募資格 Claris FileMaker認定資格試験 結果レポート(合否不問) https://www.pattosystem.jp/recruit.html |
求人要件に資格の記述があったのは8社中4社、という結果でした。
受験が必須なのはパットシステムソリューションズ有限会社。
応募に「試験の結果レポート(合否不問)が必要」というのはかなりめずらしい条件だと思います。
歓迎スキルという形で挙げているのは、株式会社ジェネコム・TXP Medical株式会社・株式会社DBPowersの3社。
ないよりはあったほうが優遇される判断材料のひとつ、という温度感でしょうか。
- FileMakerの基礎的な知識があること
- 開発モチベーション(学習意欲)が高いこと
この2点を証明できる資格というのは間違いないでしょう。
基本的に資格はビジネス
業務に必須となる国家資格を除くと、資格というのは基本的にビジネスです。
技術やノウハウを体系化し、試験で認定するという形式を取ることで収益を上げるビジネスモデル。
Claris FileMaker技術者試験は4種類あり、すべて受験すると一発合格したとしても税込48,400円(6,600 + 12,100 + 17,600 + 12,100)かかります。
決して安い資格ではありません。

だからこそ、資格を取る以上は有効活用の道筋を立てたうえで取得するのが望ましいです。
企業が実際に求めているのは、資格を持っている人ではなく実務経験がある人。
もっと言えば現場で使える人です。
そう考えると、資格を取るために使うはずだった勉強時間で、FileMakerのカスタムAppを独自で開発した方がアピール材料としては強いかもしれません。
それでも資格を取るべき人

①FileMaker業界でバリバリ仕事をしていきたい人
FileMaker業界は比較的狭い業界で、専門コミュニティも小規模かつ超濃密です。
そのような専門コミュニティに参加して「会話についていく」「情報を提供する」「仕事を取る」といったレベルを目指すと、4種の資格を持っているレベルが最低条件だと思われます。
例えば、フリーランスのFileMakerエンジニアをやっていきたいなら必須、といっても過言ではないでしょう。
②資格を取ると給料が上がる人
会社に資格手当がある人は取って損はないと思います。
特に基本給が上がる場合、取得後数年でほぼ確実に元が取れると思うので、資格を取らない理由はありません。
③FileMakerの情報を発信したい人
情報発信の目的次第ですが、情報の権威性を確保するために資格を取るという考え方もあります。
「FileMaker資格保持者が語る…」という形で記事が書けるとそれっぽくなる、というのも不思議な話なのですが。
自分は実績公開とFileMaker関連の備忘録を目的に情報を発信しているので、このケースが当てはまりそうです。
引き続き、すべてのFileMaker資格取得を目指して勉強を続けていきます。
【余談】一番苦戦したのは試験の申し込みかもしれない
試験はピアソン VUE経由で申し込む必要があります。
ただ、このピアソン VUEが結構曲者でして。
アカウント作成時の海外仕様に戸惑ったり、支払いはClarisの試験公式サイトから行う必要があることに気づけなかったりと、試験に申し込むまでに何度か挫折しかけました。
自分と同じ混乱を味わう人を少しでも減らすため、申し込み手順をまとめてみました。
ピアソンVUEのアカウント作成
試験を受けるためにはピアソンVUEのアカウントが必要です。
作成しようとすると、入力欄がずらりと並ぶ海外仕様の個人情報入力ページが立ちはだかります。
どの欄に入力すれば良いのかわからず調べたのですが、一般的な日本人が入力すべきは下画像の4箇所です。
ちなみに入力はローマ字限定です。

次は連絡先情報の入力で、ざっくり3箇所。
プルダウン内は日本語で選択できますが、こちらも入力はローマ字限定です。
例えば、都庁の住所は「〒163-8001 東京都新宿区西新宿二丁目8番1号」。
この場合、「Shinjuku-ku」 「Nishi-Shinjuku 2-chome」などと入力する必要があります。

希望言語で日本語を選択すると、日本語での名前と住所の入力も求められます。
画面が似ていてわかりづらいのですが、今回は日本語で入力します。
先ほどの連絡先情報の画面で英語表記の住所を正しく入力できないとエラーで戻されますが、「連絡先情報の入力画面」と「各国語版の入力画面」が似ていて意外と混乱するのでご注意を。
タイトル部分が「各国語版の連絡先情報」となっていることを確認してから入力してください。

最後はログイン情報の入力です。
①ユーザー名にはメールアドレスを入力(推奨された値)
②パスワードは条件を満たすように入力(大文字も必要な点に注意)
③秘密の質問はローマ字入力必須
特に日本語の「秘密の質問」の選択肢を選び、英語(ローマ字)で回答するのはかなり違和感があったので、忘れないために記録を残しておきましょう。

右下の完了ボタンを押すのもお忘れなく。
これでアカウントの作成が完了します。
自分が海外仕様のアカウント登録に慣れていないだけなのかもしれませんが、入力に戸惑う場面が多かったので少し丁寧にまとめてみました。
試験の申し込み
試験方法の選択
試験方法が2つあり、ここも迷うポイントです。
- テストセンターでの現地受験
- OnVUEオンライン受験
OnVUEオンライン受験というのはリモートで試験を受ける方式です。
ものは試しということでOnVUEオンライン受験を自宅で受けてみたのですが、接続テストやら試験環境の用意やらが結構大変でした。
テストセンターが近くにある場合、個人的には現地受験をオススメします。
支払い方法
ピアソンVUEのログイン後画面で、
- Claris FileMaker技術者試験の4種から受ける試験を選択
- 受験方式(テストセンター/OnVUEオンライン)を選択
- 受験する近場のテストセンターを選択
- カレンダー内のスケジュールで空いている(クリックできそうな)受験日を選択
- 確認画面で次へ
と進めていくと、下のような入力画面が表示されます。

てっきりこの画面で支払い情報を入力するものだと思っていたので、バウチャーコードって何?となりつまづきました。
ここに入力するコードは、試験公式サイト内の中盤くらいにあるリンクから、支払いを済ませることで入手可能です。

支払いを済ませると数分後にメールが届きます。
そのメールに記載されたPearson Codeを、試験予約ページの「バウチャー・プロモーションコード:」欄に入力して「次へ」と進めていくと、試験の予約が完了します。
受験バウチャーの購入を見つけるまでに少し時間がかかってしまったので、ここで注意喚起しておきます。
