未来を悲観して寿命の大半を売り払った主人公の生き様。
Webで人気を博した「寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。」(原題)というエピソードを文庫化したものです。

「どうしたら幸せになれるか」を考えがちなので、こういったテーマの本はついつい読んでしまいます。
その本に恋した3文
「何だって、最後になるかもしれない。でもそんなの、寿命を売る前から、ずっとそうなんだ」
出典:三秋 縋「三日間の幸福」,KADOKAWA
……思うに、世の中の大抵のものは、『今後も生き続ける人』向きに作られているんだよ。
出典:三秋 縋「三日間の幸福」,KADOKAWA
自分がしてほしかったけど、誰にもしてもらえなかったことを、自分とよく似た境遇の可哀想な誰かにしてあげることで、自分を救おうとしたのかもしれません。
出典:三秋 縋「三日間の幸福」,KADOKAWA
まとめの3文
「この世界に救いはほとんどないし、現実を見なければ何も変わらない」という痛烈なメッセージの中、己を貫くことで幸せを見つけた主人公。
では、自分は寿命がわかったら一体何をしようと思うのか。
自分にとって必要だと思える言葉をたくさん発見でき、日々の行動や言動を今以上に大切にしていきたいと思えた一冊でした。
書籍情報
書籍タイトル | 三日間の幸福 |
著者 | 三秋 縋 |
出版社 | KADOKAWA(メディアワークス文庫) |
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