日本企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)時代で成功するにはどうすればよいのか。
東南アジアの実例をもとに、DXにおいて考えるべきことが簡単にまとめられた一冊です。
「日本にもまだまだ可能性はありそうだ」という希望の持てる、めずらしいビジネス書かもしれません。
その本に恋した3文
しかし、こうして「やっぱり現場が大事」という話になると、現場に権限が集まり、結局「個別最適」に終始してしまう。これは、全体最適を求めるDXとは極めて相性が悪い考え方であり、結局、デジタル化による部分的な改善活動で終わってしまう。
出典:坂田幸樹『デジタル・フロンティア 米中に日本企業が勝つための「東南アジア発・新しいDX戦略」』,PHP研究所
DXの成功事例を見てみると、その多くでは優れたアーキテクト(設計者)が全体構想を描いた上で、当初は少数のサービスに特化してプラットフォームを構築し、その後にサービスを横展開している。
出典:坂田幸樹『デジタル・フロンティア 米中に日本企業が勝つための「東南アジア発・新しいDX戦略」』,PHP研究所
米国のGAFAMや中国のBATのような巨大プラットフォームが支配するような変革は、日本には向いていないだろう。それよりも、地域に根差した半径5キロ圏内の問題解決を始めるところに日本変革への糸口がある。
出典:坂田幸樹『デジタル・フロンティア 米中に日本企業が勝つための「東南アジア発・新しいDX戦略」』,PHP研究所
まとめの3文
日本の取るべき戦略は半径5キロ圏内の問題解決です。
ほとんどのビジネス書で「日本は今後衰退する」と書かれる中、実践できそうな現実的な可能性が描かれていました。
DXの強さと未来を感じる、希望に満ち溢れた一冊です。
書籍情報
書籍タイトル | デジタル・フロンティア 米中に日本企業が勝つための「東南アジア発・新しいDX戦略」 |
著者 | 坂田 幸樹 |
出版社 | PHP研究所 |
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